ホーム > 仏心
欲の門をクリアすると、次は心の門です。
ここでは、恨み・妬みの心をもたずに生きてきましたか?という事を問われます。
“人の容姿や才能、生まれた環境を妬んだり、うらやましがる。”、“人の失敗や言動などを許す事が出来ない。”などです。
あるご先祖様のお話ですが、その方は生前、誰からも良い人だと言われるほど周りからの評判が良かったそうです。しかし、この心の門で引っ掛かってしまいました。それは何故だと思いますか?
この方はいつもみんなの言う事を『ハイハイ、そうだね~』と聞いていたそうです。違うと思った事も、自分が黙っていれば丸く納まると思って、自分の意見を言わずに生きてきたそうです。一見良い人のように思われますが、これは自分の為にも他人の為にもならず、優しさでもなんでもなかったのです。相手を思う気持ちがあれば、間違っている事はキチンと言ってあげる、本当の思いやりが必要だったのです。
これは、恨み・妬みの心とは違いますが、自分の心を偽った姿です。
本当に相手を思うという事は、勇気が必要です。本当の優しさは強さであるとも言えます。心の門は、"真"を問われるところだという事です。